現状の画像AIがなぜクリエイターから反発を受けるのか考えてみた【2025年1月現在】

生成AIには「労働補助型」と「労働置換型」の2種類があり、「労働置換型」である画像AIなどはクリエイターからの反発が強いです。この2つの大きな違いは「だれがやってもほぼ同じ解答に行き着くか、否か」にあります。


AIを導入したいけど炎上リスクを懸念される方や、現状のAI普及に疑問を感じる方向けに、フリーランスのマルチクリエイター(デザイナー・イラストレーター・漫画家)の立場から理由をつらつら書いています。ご参考になるところがあれば幸いです。

1. 生成AIには「労働補助型」と「労働置換型」の2種類がある

AIには
人間の労働を「補助するタイプ」と
「置換してしまうタイプ」の
2種類があると考えています。

テキスト生成AIを使用される方は多いと思いますが、
その多くは「後で編集し直す」前提で出力されることが大半だと思います。
労働補助型AIです(要はバイトくん)。

画像や音声生成AIの場合、
使いようによってはいいかげんな出力でも
それなりに見れるものであったり
お金になってしまったりします。
これが労働置換型AIです(もはやバイトくんではなく経営者本人です)。

後者AIは現在、
イラストレーター、声優、ミュージシャン、
IPコンテンツホルダーあたりからの
批判が多く殺到しています。
(前者ももちろん新聞社などから訴えは出ていますが)

2.「労働補助型AI」と「労働置換型AI」の違いはなんなのか?

この大きな違いは、
「だれがやってもほぼ同じ解答に行き着くか、否か」
だと考えています。

おなじ画像生成AIでも
写真のレタッチ方面での批判の声はあまり耳に入っていません。
また、デザイン方面でも 導入の声が強く(参考資料および市場調査のための提案の大量試作など)、

これらは多くの人が
「だれがやってもほぼ似た解答に行き着く」
性質のものであるからだと考えます。

(ちなみにデザインには基本的に著作権はありません。
明らかな模倣や商標侵害、顧客誘引力の乱用などは訴えられる可能性があります)

一方、イラストなどの創作物は
「自分の思いを表現したい!」側面が強いため
基本的に同じテーマであったとしても
まったく同じ解答に行き着くことはありません。

稀に構図被りをすることがあったとしても
レアケースであり、
コンセプトや画風、その人の生き方や思考、
好みなどが如実に反映されてしまうため
「みんな違う解答になる」のです。

(年末の年賀状売り場を
思い出してみてください🎍🌅)

画像&音声AIの炎上が2022年11月からずっと
やまない理由は、これに尽きると思います。

3. AIで自動化していいものと してはいけないもの

「だれがやってもほぼ同じ解答になる」作業は、
自動化しても良いと思います。
人類はそうやって発展してきました。
その結果、だれかの仕事がなくなったとしても
その方はおそらく「本来自分がしたかった、自分にしかできないこと」に
注力することができる時間と可能性が生まれます。

しかし、
「みんなが同じ解答にならない」作業を代替すると
仕事がなくなる人が出るどころか、
趣味で活動をするアマチュアの方々にすら影響が出ます。
自分の作った創作物が無断で学習素材にされ(上手でない作品も「下手」というプロンプトをつけて学習材料にされます)、
嫌がらせを受ける方々も多くいます。
企業レベルでは海賊版生成が喫緊の課題です。

また、人という生き方をするにあたり、必要な努力を怠る人間が現実に増えてもいます(努力をしていないとまでは言いませんが)。

4. 未来を見据えて、わたしたちがやるべきこと

これからの未来ある子どもたちもこの現象を今、
XやInstagram、ニュースなどで
リアルタイムに注視しています。

ですので、
なぜAIは主にクリエイター側からの反発が大きいのか
その理由をきちんと
これからの世代にも伝えていけるように。

「技術発展」という名目で
やっていいことと いけないことの境目は
なんなのかを、適切に認識・理解する。

そんな感じで
デザイナー・イラストレーター・漫画家でマルチに活動する
そこら辺にいる1人のクリエイターがつらつら書いてみました。

今後AIを導入する上での、考えの一助になれば幸いです。

個人的には、AI表示を義務化し、他人の画風が混じらず本人の作風しか出力できないよう登録制になってくれれば嬉しいです。
でなければ、まずプロが使えない。
それが現状の生成AIです。

#NOMORE無断生成AI #AI #無断生成AI
#画像生成AI #画像AI #音声AI
#プロユースの画像AI誕生と法整備を強く望む
#クリエイター
#イラストレーター #絵師 #声優 #アーティスト
#デザイナー #漫画家 #グラフィックデザイナー
#経営者 #フリーランス #個人事業主
#知的財産 #知財 #著作権
#商標権 #不正競争防止法
#顧客誘引力 #倫理

さいごに。

1/23〆切の行政の #パプリックコメント
物申したいことある人、年齢・職業問わずみんな書こうね↓↓↓
https://public-comment.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=095240790&Mode=0

関連記事

  1. ayacodesignのWebサイトがオープン!

  2. あかし保健所でミニワークショップをさせていただきました

  3. 初めてのwordpress納品しました。|Ecru いまいち…

  4. アメリカンポップなゴミ箱をつくった話

  5. きなこちゃんLINEスタンプ【敬語】販売開始しました

  6. 【Early Summer】新商品のヒナペンギン雑貨が登場!…

error: Content is protected.