最初に
この作品は、「八王子織物工業組合×多摩美術大学 NEXT
八王子織物プロジェクト産学共同研究多摩美術大学」
PBL科目の課題で制作しました。
コンセプト
八王子織物組合の代表的な商品である絹のジャカード織物。
かつて製織に使われていた「紋紙」と「ハギレ」を活用して
ボタン付きポーチをつくりました。
絹織物の産地 八王子
桑の産地である八王子市では、絹織物が盛んです。
八王子織物工業組合との産学共同研究では、
ジャカード織で織られたネクタイ地のはぎれや、
コンピュータの導入により使用されなくなった
ジャカード織機の部品である紋紙を活用し、
作品制作を行いました。
ターゲット
ターゲットはレトロなものが好きな若い女性です。
シックなネクタイ生地と
パンチカードの特徴を活かしたポップなボタンで
コンサバになりすぎない “レトロ可愛い”を表現しています。
制作のポイント①
紋紙を何枚か重ねて貼り合わせることで
強度が増すだけでなく、
パンチカードが持つ柄の偶発的な面白さを魅せる
ことに成功しました。
制作のポイント②
耐水ニス加工を施すことで
紋紙だけどちょっと新しい材質感を得ました。
制作のポイント③
このポーチにはボタンの留め具がありません。
生地に縫い付けた紋紙ボタンに引っ掛けるようにして留めます。
この点は担当教授より助言をいただき活用しました。
CELEO八王子で展示しました
こちらの作品は
2012年11月にCELEO八王子で行われた
『八王子繊維ファッション総合展』で展示させていただきました。
来場者の方からいただいたコメント
この作品は実際にCELEO八王子にて展示を行い、老若男女問わず幅広い年代の方の声を頂きました。
・可愛いボタンなので欲しい
・布のハギレも紋紙も再利用できているのが良いと思った
・穴の色の見え方が綺麗で、紋紙の穴を上手く生かしている
・布自体は年配向けだし、これで若者という新たな客層を得るきっかけになればと思う
・紋紙の穴は同じ箇所を見つけるのが難しいので、同じ物は1つとしてできないのが、長所でもあり、短所でもある
・誰にでも簡単に作ることができるので、ワークショップを開くというのも良いと思う
さまざまなご意見をいただき、誠にありがとうございました。
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制作時期: 2012年9月ごろ
画材: 水彩絵の具
材料: ハギレ・紋紙(八王子織物組合様よりご提供いただいたもの)、糸・装飾糸、接着剤、ニス